恩師

私の原点。

幼児期にに於いて、どんな先生に巡り合うかで人生が人格が左右されることってあると思うんです。

私の人生に於いても、数人の恩師と呼べる先生がいます。

その中でも、一番初めに出会った幼稚園の園長先生。
96歳の生涯を終えられました。

私が幼稚園の頃、家は飲食店を経営していて共働き。
保育園も充実していなかったその時代は、3歳以下の子供を預ける場所が無く大変だったそうです。

そんな事情を理解してくれた園長先生は、私たち3人兄弟を2歳から入園させてくれました。
勿論、2歳クラスはなく上の年少さんのオマケみたいに過ごしていたそうです。
上の兄弟2人がすでに入園していましたが、やんちゃだった私は3歳になってからと一度は断られたそうです。
しかし、日々大変な母を思い「連れて来なさい」と、言ってくれたとの事。

案の定、私はかなり手を焼かせたようです。

5年間の幼稚園生活が終わった後も、園でやっていた茶道と日本舞踊の習い事に高校3年まで通い、学校の入学卒業、成人式と事あるごとに報告に伺ったものです。

思い出は、叱られた事の方が多いいかな?
でも、親以外の大人に叱られるという事はとても大切なことで、大人になってからの私に確かにそれは役立っています。

96歳まで、何度かの病気をされその度にすごい復活を見せていてなんだか、園長先生は永遠のような気さえしていました。

晩年はなかなかお会いする機会も減り、記憶の奥に眠っていた思い出。
遺影を前にその思い出がこみ上げて・・・自分でも驚くほどに涙があふれ出しました。

私の原点が、そこにあったんですね。

送る言葉は、「ありがとうございました。」でした。

合掌・・・・・・。